定期的にバックアップする


01.なぜバックアップするのか?

02.バックアップ チップ

03.バックアップの方法

04.バックアップ方法の選択

05.バックアップ ソフト


不慮の事故からデータを守ろう。

ハードウェアのトラブル、あるいは洪水や火災等からデータを守る最終ラインがバックアップである。ダメージは機密保護違反やデータの偶然の損失によって発 生する。あなたが重要なビジネスデータを失った場合、発生したことを修復するのにどれくらい長い時間を要するのかを自問自答しなさい。多大な混乱と遅延が 発生するだろう。

§1.なぜバックアップするのか?

バックアップは以下のことからあなたを守る。

  • ・ ハードウェアの故障。ディスクの故障は稀であるが、起らないわけではない。
  • ・ 偶然のファイル削除。
  • ・ 盗難、自然災害
  • ・ 壊滅的なウィルスやスパイウェアへの感染。リカバリすることになるかもしれない。

§2.バックアップ チップ

  • ・ 最悪の場合で計画する。コンピュータ上で発生する最悪のことについて考え、それに対する防御をする。
  • ・ コンピュータ上の特定の場所にデータを保持する。例えば、My Documentsフォルダ内。こうするとバックアップが容易になる。
  • ・ 全てのデータをバックアップする(オリジナルディスクからコピーできるプログラムやOSはバックアップしない。)。
  • ・ 盗難にあったり、バックアップを保存したコンピュータがダメージを受けたときの用心に、バックアップを取ったコンピュータの ある場所以外(もしくはバックアップ専門のオフサイト)にバックアップを保存しなさい。
  • ・ 個人情報を保護するためにバックアップを暗号化しパスワードをかけなさい。
  • ・ 数回前までのバックアップは保存しておきなさい。二ヶ月ごとにバックアップし、メディアはリサイクルせずに新しく作成し、古 いバックアップは保存するようにしなさい
  • ・ 同時に盗難やハードディスクの損傷が発生する場合を考え、バックアップをそのコンピュータの内部に保存してはならない。

§3.バックアップの方法

テープやリライタブルディスクを持っているのなら、最新のバックアップを次から次に取る方法がある。使用しているソフトウェアにフルバックアップの機能が あれば、バックアップデータとして完全なコピーを持つことが出来る。その後、フルバックアップ後に変更された全てのファイルをバックアップするために増分 バックアップを行う。フルバックアップを週単位で実行するのであれば、増分バックアップはフルバックアップに比べずっと短時間で済むため毎日実行できる。
保存しておきたい古いバックアップの間には差違が存在する。この差違はバックアップに一時的なファイルのコピーをした場合に発生する。定期的にデータの永 久保存版を作成しなさい。
内容とリスクの様々なタイプ別にメディアを選択すると良い。例えば、デジタル写真、MP3をバックアップするには外付けハードディスク、通常のドキュメン トファイルにはCDというように。

§4.バックアップ方法の選択

第一に、バックアップするデータサイズ(何バイトか?)を計算しなさい。My Documentsのようなフォルダを右クリックすると、Windowsはそのフォルダに含まれるデータサイズを表示する。将来必要なデータサイズを見込 んで安全にバックアップする方法を選択する。
第二に、使い易さ、スピード、価格のバランスを考える。バランスは人によって異なるので適切な選択を行うこと。以下にメディア別の概要を示す。

フロッピーディスク

奨めない。

USBフラッシュ メモリ スティック

メモリスティックをコンピュータのUSBポートに差し込むと、マイコンピュータはリムーバルディスクとして認識する。

  • ・ 価格 = 容量に応じて異なるが、15-100ポンド(≒3105〜20701円)。
  • ・ 容量 = 32Mb〜2Gb。
  • ・ 利点 = コンパクト。高速。ポータブル。
  • ・ 欠点 = 容量に限界がある。高価。
  • ・ 適用 = 通常のドキュメントファイル(音楽や画像ファイルは除く)。

リコーダブルCD(CD−R/RW等)

CDに書き込み可能なCDドライブを必要とする。ブランクのCD-R/RWを使用して容易にバックアップを作成することが出来る。

  • ・ 価格 = 25枚セットで15ポンド(≒3105円)から。
  • ・ 容量 = 1ディスクあたり700Mb以上。
  • ・ 利点 = CD-ROMドライブで読める。使い方や保存が容易。安価。
  • ・ 欠点 = ファイルのコピーが遅い。データが一枚のディスクを上回った場合扱い難い。
  • ・ 適用 = 殆どのホームユーザ向け。

リコーダブルDVD(DVD−R/RW等)

リコーダブルDVDはCD-R/RWの大容量版と思って大過ない。しばしば新しいコンピュータはDVDライタを搭載している。古いマシンではDVDドライ ブを追加する必要があるかもしれない。

  • ・ 価格 = 70枚セットで35ポンド(≒7245.35円)から。
  • ・ 容量 = 1ディスクあたり5.2Gb以上。
  • ・ 利点 = 大抵はDVD-ROMドライブで読める。使い方や保存が容易。安価。
  • ・ 欠点 = ディスク一杯のコピーには多大な時間を要する。
  • ・ 適用 = 多くのデジタル画像や巨大なデータファイルを取り扱うホームユーザ向け。

追加ハードディスク

コンピュータのUSBポートに差し込んだ外付けハードディスクは高速であり、音楽や写真のような多くのデータのバックアップに効果的である。しかし、以前 のバックアップを保持しておくためや、バックアップを取ったコンピュータから離れた所に持っていくのには効果的ではない。

  • ・ 価格 = 30Gbで50ポンド(≒10350.5円)位から。
  • ・ 容量 = 30Gbから400Gb。
  • ・ 利点 = ポータブル。大容量。高速。
  • ・ 欠点 = 家から離れた場所での保持が容易でない。高価。
  • ・ 適用 = ハードウェアの不慮の事故に対する防衛向け。

リムーバブル ディスク

IomegaのZipのようなリムーバルディスクはCDのようなリムーバルメディアと外付けハードディスクのスピードを兼ね備えている。

  • ・ 価格 = ドライブは約100ポンド(≒20701円)以上。メディアは1ディスク当り10ポンド(≒2070.1円)。
  • ・ 容量 = Zipであれば、750Mb。
  • ・ 利点 = 高速。ポータブル。
  • ・ 欠点 = CDやDVDに比べかなり高価。データのリストアにドライブメカニズムが必要。
  • ・ 適用 = アーカイブや速度を重要視しバックアップメディアがポータブルである事を必要とするバックアップ。メディアはポー タブルなので、バックアップしたコンピュータや保存場所から離れたところへの送付が可能。

テープドライブ

DATやDLTのようなテープドライブは大きなビジネスがバックアップを取るために使用する。

  • ・ 価格 = ドライブは約500ポンド(≒103505円)から。テープは約12ポンド(≒414円)。
  • ・ 容量 = 通常、DATドライブは非圧縮で35Gb。
  • ・ 利点 = 大容量ポータブルメディア。リムーバルメディアの中ではMbあたりの単価は最も安い。
  • ・ 欠点 = 高価。個人ユーザには過剰品質。
  • ・ 適用 = 小ビジネスやビデオのような巨大ファイルを沢山持っているユーザ向け。

オンラインバックアップ

Data Vault、@Backup、Streamload、Xdriveのような会社は、あなたがそれらの会社のオンライン上の金庫とも言うべき所に、インター ネットからバックアップすることを許可している。

  • ・ 価格 = 例えば、5Gbあたり月額3ポンド(621円)。
  • ・ 容量 = 無制限。ただし、データのバックアップ量に応じて支払い金額は増加する。
  • ・ 利点 = 試用は無料で出来る。購入する機材がない。自動バックアップ。暗号化されたオフサイトのストレージ。
  • ・ 欠点 = 彼らが破産したらどうなるか? 値上げ? ブロードバンドでのインターネット接続が必要。
  • ・ 適用 = 小ビジネスやビデオのような巨大ファイルを沢山持っているユーザ向け。

§5.バックアップ ソフト

コンピュータからデバイスに単純にファイルをコピーすることによって、あるいはデバイス付属のソフト(例えば、CDライティングソフト)を利用することに よって多くのメディアにバックアップできる。
バックアップのコントロールに関する詳細は、Microsoft Backupを参照されたい。この記事は、Windows XP、ME、98に対応している。